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れじトレ


4.6 ( 8416 ratings )
ヘルスケア/フィットネス
開発者 ソレイワ株式会社
無料

がんと診断された時、体の中の免疫はがんに対して抑制がかけられている状態です。その状態を逆転させるためには、治療で腫瘍を取り除いた後、免疫機能を回復させなければなりません。

しかし、多くの標準治療は腫瘍を短期間で取り除くことが目的のため、免疫機能を回復させ維持するまでには至りません。また診断以降は、病気や将来について不安が増したり、極度な気分の落ち込みが長く続き、うつや適応障害になる患者さんが約3割いると言われています。

うつなどの精神症状は免疫低下など、予後に悪影響を及ぼします。 そのため、療養中の期間は様々なストレスと向き合い、適応するための方法を取り入れて、実践していくことが必要です。

国立がん研究センターやがん研有明病院にある、がん患者さんのこころのケアを専門とする腫瘍精神科では、療養生活の中でストレスに適応するためには“レジリエンス”を育むカウンセリングが行われています。

レジリエンス(精神的回復力)とは、ストレスに対してしなやかに折れないこころで乗り越えるプロセスのことを言います。レジリエンスはすべての人のこころの中に備わっています。

レジリエンスを実践したがん患者さんは、これからの人生を過ごすうえでの新しい価値観・世界観を見出す(心的外傷後成長といいます)ことで精神的苦痛が軽減し、生活の質(QOL)が向上することが明らかになっています。

レジリエンスを発揮するための実践のタイミングは、がんと診断された直後の早い段階から開始するべきと考えられています。 最近は“プレハビリテーション”を行うことが注目を集めています。

プレハビリテーションとは、がんの治療前から行われる手術後の早期回復や合併症の低下、入院期間の短縮を目的としたリハビリテーションプログラムで、ストレス管理や身体運動、栄養管理が組み込まれています。

これらのサポートを手術前に行うと、周術期での身体能力の向上や精神状態の安定など健康関連のQOLが高まる可能性があることが報告されています。

プレハビリテーションによる臨床的利益は、直接的および間接的な医療費の削減につながることも期待できます。